タクシードライバーの仕事は、高齢の方にも広く門戸を開けて募集しています。中高年になって仕事を探している人、あるいは長年勤めていた会社を定年退職した人でも再就職が可能なため、中高年の人たちに人気のある就職先になっています。
人生経験が豊富な中高年の方の場合、忍耐力や接客対応力が備わっていることが多いでしょう。そのため、若いタクシードライバーより長く働き続けられる可能があります。最初の数カ月は、道が分からないなど苦労することが多いかもしれません。しかしそれ以後は、タクシードライバーとして安定した収入が得られるようになります。
タクシー会社の求人は常に出されています。そのため、なかには「ブラック企業なのでは?」と不安を持つ人がいるかもしれません。
たしかに、忍耐力のない若いドライバーはすぐ辞めてしまうのが実情です。そのほか、高齢のドライバーが多いため、ある程度の年齢に達したら自然に入れ替わりが生じます。こういった事情が、常に求人が出ている背景にあるのです。
また、将来は個人タクシーとして独立したいと考えている人も多く在籍しています。タクシードライバーとして10年以上の経験、そして申請する地域で過去3年以内に2年以上の運転経験があれば、個人タクシーを開業するための申請が可能です。ただし、65歳を超えると個人タクシーの開業申請ができないので注意しましょう。
多くの企業では、これまでに積んできた経験やキャリアが再就職に生かせます。しかしタクシー会社の場合、実績やキャリアとは関係なくスタートが切れる業界です。
タクシードライバーになるためには、第二種運転免許が必要です。第二種運転免許は普通自動車の免許を取得後、3年以上の運転経験があれば受験資格を得られます。中高年の方であれば、ほとんどの人がこの条件を満たしているのではないでしょうか。また、東京や大阪、神奈川などの都市圏では、地理試験をクリアする必要があります。
タクシー会社にもよりますが、就職したタクシー会社が第二種運転免許取得の費用を負担してくれることが少なくありません。また、効率良く免許が取得できるように指導する、教育プログラムを設けたタクシー会社も多いようです。そのため、個人で取得するより早く、簡単に第二種運転免許が取得できると言われています。
定年退職してからまだ働きたいと思っても、なかなか条件が合うような再就職先がないのが実情です。しかし、タクシー運転手の仕事は半分自営のような形態で働けるので、再就職が容易だというメリットがあります。また、売上は自分の頑張り次第なので、しっかり働いて稼ごうというモチベーションも維持できるでしょう。以下に、定年退職後にタクシー運転手になる人が多い理由を挙げてみました。
タクシー運転手の人数は、全国で約40万人と言われています。ドライバーの平均年齢は約58歳(2015年時点)。他のさまざまな業種と比較してみても、かなり平均年齢の高い業界です。なお、もっとも平均年齢が高いのは、高知県で65歳となっています。
タクシー運転手の平均勤続年数は9年ほどと言われており、定年退職後に生活資金を稼ぐために働いているタクシードライバーも少なくありません。
ほとんどのタクシー会社では歩合制を導入しています。そのため、自分のペースで仕事ができるという点が大きな魅力です。頑張り次第では、一般サラリーマンよりも良い収入が得られます。稼ぎたい人はそれなりに稼げて、マイペースで働きたい人は自分のペースで働くことが可能ということです。
お客様を乗せている間は少し気をつかいますが、基本的に車内において一人で行う仕事です。休憩時間なども自分で決めて取れますし、かなり自由度の高い職場と言えるでしょう。高齢の人も気楽に働ける職場環境が、人気の大きな理由になっています。
参考:
タクシードライバーに必要な二種免許とは?どれくらいで取得できる?|DAIWAタクシーの採用情報サイト
タクシードライバーとして働くために必要な資格「地理試験」とは?|DAIWAタクシーの採用情報サイト
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