女性のタクシードライバーが今、あつい!

街中でも女性のタクシードライバーを見かける機会が増えました。これにはいくつかの理由があります。タクシー業界で女性の採用が進んでいること、また国がそれを後押ししていることなどです。実際、女性にとってタクシー業界は働きやすい職場なのでしょうか? 国の取り組みにも目を向けながら、女性のタクシードライバーについて紹介します。

 

女性のタクシードライバーについて

タクシー業界というと、男性中心の職場であるイメージがありますが、近年、女性のタクシードライバーが増加傾向にあります。そのため、女性でも無理なく仕事に従事できるよう、タクシー会社はさまざまな取り組みを進めています。たとえば自由に組めるシフトや、新人へ向けた社内研修、安全面への配慮などです。

 

ここでは2人の女性のタクシードライバーを例に取り上げます。家庭と仕事の両立、安全面についてなど、女性だからこそ気になる点もあるでしょう。彼女たちは日ごろ、どのようにタクシードライバーとして勤務しているのでしょうか。

 

例1:勤務歴1年、Aさんの場合

タクシードライバーの勤務体系は8時から翌日の深夜2時まで働き、翌日が休みという隔日勤務が一般的です。一方で、Aさんの場合、8時から18時までの勤務シフトを組んでいます。時間を定めて同じリズムで働くことで、仕事と家庭の両立ができるように工夫。初めのころは、地図が読めず心配だったこともありますが、企業内研修を通じて仕事になじむことができたそうです。

 

例2:2人の幼児を育てる勤務歴2年、Bさんの場合

Bさんは7時から16時までの勤務体系で、小さな子どもがいても働けるような勤務シフトを組んでいます。深夜の仕事では酔っ払い客が多いものですが、昼間は比較的安全であることもポイントです。防犯、セキュリティ対策として、車内にはドライブレコーダーやカメラなどが取り付けられています。女性ドライバーにとっても、安心して働ける環境が整っているといえるでしょう。

 

国土交通省女性ドライバー企業応援って?

タクシーは地域の移動手段を担う社会基盤産業のひとつであり、重要な公共交通機関でもあります。しかし、近年、従業員の高齢化に伴う退職により、労働不足に悩まされています。その解消のため、平成26年に国土交通省自動車局において、「女性ドライバー応援企業」認定制度が創設されました。この制度は、男性が圧倒的な割合をしめていた業界において、潜在的な労働力である女性の就労を促進する目的があります。

 

女性ドライバー応援企業

国土交通省が定める女性ドライバー応援企業になるために、以下の3つの基準を定めることが決められています。

 

1. 女性ドライバーの雇用目標を掲げていること

2. 女性ドライバーを含めた全従業員が働きやすい環境、勤務形態を整えていること。またそれらの設備に向けた目標が明確にされていること

3. 勤務形態、福利厚生などの労働環境に関する情報を公表していること

 

子育てしながらでも働きやすく、女性でも無理なく仕事を継続していける環境を整備しているタクシー会社を、PR、支援することを通じ、女性ドライバーの新規就労、定着を図り、タクシードライバー不足を解消することを目指しています。

 

柔軟な勤務体系による雇用の創出

ほかの従業員とローテーションが組むことや、生活に合わせて労働時間を調整することができるタクシードライバーのシフトは、ほかの業種に比べ、柔軟であるといえます。そのため、子育て中の女性でも仕事と家庭の両立が可能です。また、特徴として地域密着型の職業でもあることから、転勤を気にせず働けることもポイント。固定した勤務形態では働くのが難しかった人の雇用の受け皿として、経済の活性化につながる良循環を目指し、国も積極的に後押ししています。

 

女性のタクシードライバー増加中

女性のタクシードライバー数の推移や、お客さまから喜ばれる女性ならではのサービスなど、女性のタクシードライバー増加に伴うトピックをピックアップしてみましょう。

 

数字で見る女性のタクシードライバーの数

国が女性のタクシードライバーを支援していることもあり、2013年2月の時点で6,699人だった人数が、2015年3月の時点で6,878人へ2.5%増加しています。国土交通省の交通計画基本計画の中では、2021年には、女性のタクシードライバーを約14,000人に増やすことを目標として掲げています。

 

女性のタクシードライバーにできることとは?

女性の社会進出に伴い、女性のお客さまがタクシーに乗車する機会が増えてきました。女性のお客さまからは、女性のタクシードライバーだと安心できると評判です。また、最近タクシー会社の多くが取り組んでいる「妊婦タクシー」が注目されています。妊婦さんの買い物や定期検診への送迎、陣痛が始まったときの病院までの送迎など、女性のタクシードライバーだからこそできる活躍の場面が増えているといえるでしょう。

 

柔軟な勤務システムや、女性ならではのサービスを作るなど、いま、タクシー業界は新しい方向へ向かっています。働きやすい環境を作るとともに、活躍できる場面が増えることで、今後女性のタクシードライバーはますます増えていくことでしょう。