タクシードライバーの登録について

誰でもできるの?それとも試験があるの?

運転することだけがタクシードライバーの仕事ではありません。地理を知り、安全運転を心がけること、またサービスも大切な業務のひとつです。法人のタクシードライバーになるためには、タクシー運転手登録をしなければなりません。このタクシー運転手登録制度は一部の地域だけでしか施行されていませんでしたが、全国で実施されることになりました。なぜ登録制度が拡大されたのでしょうか。その目的、また制度についてご紹介します。

 

なぜ登録制度が始まったのか

登録制度は、以前は指定の13地域のみでの実施でしたが、指定地域から全国へ拡大されることになりました。これにより、タクシードライバーになるためには講習を受講し、登録するといった手順を踏まなければ法人タクシーに乗務することができなくなりました。さらに、指定地域では資格試験をクリアしなければなりません。

 

登録制度が始まった経緯

2002年よりタクシー参入規制緩和が行われたことにより、タクシーの台数が急増した経緯があります。これにより、ドライバーの質の低下や安全面を心配する声が聞かれていました。タクシーによる交通死亡事故が発生したことや、事故の多発傾向が見られるようになったことを踏まえ、交通事項防止対策の強化を目的に登録制度が全国へ拡大されることとなりました。タクシー運転手登録制度の全国拡大により、タクシードライバーになるためには、講習と試験を受け一定のハードルを越えなければならなくなりました。登録制度の目的は、良質なタクシードライバーを確保すること、サービスの改善を推進すること、またタクシーに対する社会的評価の向上を図り、利用者の利便性を確保していくことなどが挙げられます。

 

タクシードライバーの登録制度について

国土交通省によると、2015年3月31日の時点で、法人タクシー事業者数は全国に6,390社、法人タクシー運転者数は308,706人います。二種免許があればタクシードライバーになれるというものではありません。講習や試験を通じ、タクシードライバーの技術を一定に保つことで、より安全な運転を目指していけるようになりました。

 

講習と試験

タクシードライバーになるためには、全国で運輸局が認定する法令、安全、地理の講習を受ける必要があります。講習を修了し、タクシー運転者登録を受けなければ法人タクシーのドライバーとして乗務することはできません。また13の指定地域においては、講習の受講と修了に加え、「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」の合格が必須になります。試験内容は法令、安全、接遇、地理です。

 

13の指定地域は札幌、仙台、埼玉、千葉、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、京都、広島、北九州、福岡となっています。

 

登録取消

登録タクシードライバーが法令違反や重大な事故を起こした場合などは取消処分となり、一定期間、全国でタクシー乗務ができなくなります。ほかにも、違反をした場合には違反点数を付与し、一定の点数になると講習を受講する必要があります。

 

そのほか登録が必要な事業

タクシー運転者登録をしなければ、法人でのタクシー乗務ができなくなることは上記でご紹介しました。ほかにも、タクシー事業を行ううえで、登録をしておかなければサービスができない分野があります。介護タクシーなどがそれにあたります。

 

介護タクシー

通常のタクシーとは違い、障害のある方や車椅子の方などを輸送する際に利用されるのが介護タクシーと呼ばれるものです。入院患者が、病院から別の病院へ移動するときなどにも利用されることが多いものです。そのため、通常のタクシーとは車体が違うこと、またドライバーにも一定の介護知識が必要なことから、介護タクシーを始めようと考えた場合、まずは各運輸支局への申請が必要となります。申請の許可なしには事業用登録をすることはできません。まずは介護タクシー車両を事業用自動車登録する必要があります。お客さまが車椅子やストレッチャーに乗った状態で車内に乗車できるよう、構造検査をクリアする必要があり、そこで初めて事業用自動車として登録することができます。中古車や一般の車の改造などでは事業登録が認められない場合もあります。

 

タクシー参入規制緩和により、タクシー会社が急増、ドライバーの数が増えるに伴い数々の事故や問題が散見されるようになりました。それに一定の歯止めをかけるため、またタクシードライバーの質を落とさないためにタクシー運転者登録制度が拡大されました。タクシードライバーはお客さまへのサービスのほか、安全を守って走行することが重要な業務になります。タクシードライバーにとって、また利用客にとっても、登録制度に関する講習や試験は必要な制度なのではないでしょうか。